恵和株式会社 KEIWA Incorporated

農業資材

作物の栽培方法の分類

農業では、作物の栽培方法は大きく、露地栽培、雨よけ栽培、施設栽培の3つに分かれます。

露地栽培とは、温室や雨よけの設備のもとではなく、普通の畑で作物や花を栽培する方法です。

雨よけ栽培とは、作物に雨がかからないようにビニール等で屋根を作って覆い、水分が過剰になったり土壌が流れ出たりするのを防いで栽培する方法です。

施設栽培とは、ビニールハウスやガラスハウス等の施設の中で栽培する方法で、土耕栽培と水耕栽培とに分けられます。水耕栽培とは、施設の中で土を使わずに栽培する方法です。ここでは、この施設栽培に焦点を当てて解説をします。

施設栽培にはメリットとデメリットがある

➀施設栽培のメリット
ここでは施設栽培の代表格であるビニールハウス栽培に焦点を当てます。作物の種類が何かということやその品種、栽培時期にもよりますが、露地栽培とビニールハウス栽培、どちらも同じ面積で同じ野菜を栽培すると、ビニールハウスの方が何倍も多く収穫することができます。つまり土地生産性が高いということです。それは、ビニールハウスが温度や湿度等、作物に適した栽培環境を整えることができるからです。
また、風水害の被害を小さく抑えられることや、鳥獣からの被害も防ぎやすいことも、ビニールハウスのメリットです。

②施設栽培のデメリット
第一に、ハウスの建設費用や設備費用というコストがかかるということです。また、一般的には露地栽培よりも人為的な手間をかけることで収穫量を増やすため、単位面積当たりに必要な労働力が多いことも挙げられます。
ただ最近では、より高いレベルで栽培環境のコントロールを行う、次世代の環境制御装置も出てきています。そうした設備を導入するには相応の初期投資が必要になりますが、行政の補助金の活用によって、初期投資の低減化が図れることも少なくありません。また、そうした新しい環境制御装置は労働力の削減にも寄与します。

ビニールハウスとは

ビニールハウスとは、鋼材と合成樹脂のフィルムで外壁を覆った農業用のハウスです。ハウスを覆う材料として、ポリ塩化ビニールフィルムが使われることが多いことから、ビニールハウスと呼ばれているのです。

そしてビニールハウスは、ハウス全体をフィルムで覆う場合と、雨による農作物への影響を防ぐためにハウスの上面だけを覆う場合とがあります。上面だけを覆う栽培方法は、先ほど述べた雨よけ栽培の1つです。

ポリ塩化ビニールフィルムは保温性には優れていますが、耐候性、つまり気候の変化に対する耐性が乏しく、そのための劣化が見られます。

最近では、耐候性に秀でた農業用ポリオレフィン系フィルムやフッ素樹脂のフィルムが開発され、シェアを年々拡大しています。また、ビニールハウスの中の湿度上昇や霧の発生を抑制する機能や、紫外線の透過を抑制する機能等、栽培方法に応じた機能を備えたフィルムも数多く開発されています。

ビニールハウスは建築物か

建築基準法上では、ビニールハウスは建築物です。建築基準法には、建築物を次のように定義しています。
「土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱若しくは壁を有するもの(これに類する構造のものを含む)…」(建築基準法 第二条一)。

つまり建築物は、ある一定の規模を超えると、確認申請を役所に提出して、建築主事の確認を受ける必要があるのです。

ところが、ビニールハウスを建てる際に確認申請を求められることはほとんどありません。
作物を育てる、作物の苗を作る、収穫物を乾燥させる、あるいはそれ以外の農業生産の目的での使用等農業用途の場合は、確認申請の提出は不要です。

しかし宅地にビニールハウスを新築する場合はこの限りではありません。宅地は、農業をする目的のものではないため、市町村の建築課や県の土木事務所が認めなければ、ビニールハウスが違法建築物として建築不可になる場合もあります。

ポリ塩化ビニール、ポリエチレン、ポリプロピレン

ビニールハウスや各種の農業資材にはいくつかのプラスチック類が材料として使われていますが、農業資材についての理解を助ける意味で少しそれぞれについて説明します。

➀ポリ塩化ビニール
長期間にわたって耐水性、耐酸性、耐アルカリ性等多様な耐溶剤性を持つプラスチックです。しかも燃えにくく、電気の絶縁性にも優れています。長期間にわたって使用しなければならない電線の絶縁被膜や水道管等に多く使われています。
ただし紫外線には少し弱く、紫外線が当たり続けると劣化し、ボロボロになることがあります。

②ポリエチレン
ポリエチレンはメリットの多いプラスチックです。
原料価格が安く、加工しやすい。機械的強度が優れている。特に低温時が顕著。耐薬品性が優れている。耐候性にも秀でている。吸水性がほとんどないため防水性が高い。これらがメリットです。
一方、デメリットもあります。
接着性に難があるため塗装や印刷には注意が必要です。耐熱性は低いため火や熱に弱い。これらがデメリットです。
ポリエチレンはたいへん用途が広いため、プラスチックの中でも最も生産量が多いものです。

③ポリプロピレン
ポリエチレンに肉薄するほど、汎用性の高いプラスチックです。文房具や包装材料、繊維、プラスチック部品、再生可能容器、自動車の部品や紙幣といった具合に、様ざまなところで使用されています。
比重が小さいため水に浮かぶという性質を持っています。また、かなり硬く吸湿性がなく、耐薬品性もあります。
ただし染色性が悪く耐光性もほとんどないため、ファッション性の高い繊維品にあまり使われません。
ちなみに、ポリオレフィンは、内部に炭化水素の2重結合を持った樹脂の総称で、ポリエチレンやポリプロピレンは、このポリオレフィンに含まれます。

恵和株式会社の農業資材

ここで、当社の農業資材について解説します。ビニールハウスには、鋼材と全体を覆うポリ塩化ビニールのシート以外にも、作物の栽培環境や生産者の作業環境を十全に整えるための資材が欠かせません。その資材のラインナップは以下の通りです。

➀サニーマルチ
農業用のアルミ反射シートです。アルミ蒸着フィルムとマルチフィルムを貼り合わせ、アルミ層の耐久性を高めています。土壌の温度や湿度を一定に保ち、作物の発芽を促します。また太陽光線の反射に優れ、害虫や害獣対策に貢献します。

②サニーカーテン®
アルミ蒸着フィルムとマルチフィルムを貼り合わせたシートです。ビニールハウスに内貼りすることで、保温効果を発揮し、省エネにも貢献します。鶏舎や豚舎でも直射日光を遮蔽用するため用いられています。

③サニークール®
これもアルミ蒸着フィルムとマルチフィルムを貼り合わせたシートです。ビニールハウスに外張りすることで、太陽光を反射させ、内部の温度を下げて保冷効果を発揮します。養蚕施設や養鶏舎にも使われています。

④サニーワイド®
太陽光を反射させることで、果実等の成長を促し、着色や穂度の面でも効果を発揮します。

⑤オーケータニ®シート
連棟ハウス用のポリオレフィン製の谷間材シートで、耐候性に優れた透明な雨どい用シートです。1mmの厚さでありながら透明であり、地面に雨どいの影ができないため、植物の発育を妨げないという特長があります。

⑥止水シート
耐候性と強度に優れた着色したポリオレフィンシート製のすそ張り用シートで、長期間の使用に向いています。保温や虫の侵入、さらには汚染水の侵入を防ぐ面でも貢献度が高いシートです。

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